The87th ACADEMYAWARDS 第87回 アカデミー賞 特集

外国語映画賞

アルゼンチン、エストニア、モーリタニア、ロシアのライバルを退け、栄冠に輝いたポーランド映画『イーダ』。ステージに上がったパヴェウ・パヴリコフスキ監督は、かすかに震えを帯びた英語で「どうしてここに立っているんでしょう」と第一声を上げた。「わたしはモノクロの映画を作りました。沈黙の必要性、あるいは世界から自分の身を引くという映画を作ったのに、今はこうして騒音のまっただ中にいて、世界中の注目の的になっています」。そんなユーモラスなコメントで会場の笑いを誘った監督は、「この世にはいろんな人生の驚きがあります。光栄で、驚いているし、圧倒されています」と高揚感たっぷりに喜びを表現。そしてハリウッドから遠く離れた母国の仲間たちにも感謝の言葉を捧げ、「今日は一杯飲んでくれ!」と締めくくった。
(協力:WOWOW/編集:シネマトゥデイ)

『イーダ』(ポーランド)

『イーダ』(ポーランド)

(C) Phoenix Film Investments and Opus Film

1960年代のポーランドを舞台に若い修道女が出生の秘密をたどる旅を描き、トロント国際映画祭など各映画祭で好評を博したヒューマンドラマ。自分がユダヤ人であることを告げられたヒロインが、両親の死の真相を知るべく過去をひもといてゆくさまをつづる。監督は『マイ・サマー・オブ・ラブ』『イリュージョン』などでメガホンを取り、本作で初めて母国で作品を手掛けたパヴェウ・パヴリコフスキ。モノクロで表現される美しい映像もさることながら、ヒロインの過去を通して触れられるユダヤ人やホロコーストの歴史にも胸を打たれる。

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『ワイルド・テールズ(英題)/ Wild Tales』(アルゼンチン)

『ワイルド・テールズ(英題)/ Wild Tales』(アルゼンチン)

夏、ヒューマントラストシネマ有楽町、シネマライズほか全国順次公開
(C)2014Kramer & Sigman Films / El Deseo

カンヌ国際映画祭コンペティション部門に出品されたアルゼンチンのヒット映画。製作にはスペインの巨匠ペドロ・アルモドバルが名を連ねている。監督のダミアン・ジフロンはアルゼンチンのテレビシリーズや映画を手掛けてきた。六つのストーリーから成るブラックコメディーで、サスペンス、コメディー、バイオレンス、ラブストーリーなどさまざまなストーリーテリングで、人生が狂ってしまった人々を描く。アルゼンチンで9週連続1位を記録した。スペインのサンセバスチャン国際映画祭では観客賞を受賞している。2015年夏、日本公開予定。

『タンジェリンズ(英題) / Tangerines』(エストニア)

『タンジェリンズ(英題) / Tangerines』(エストニア)

(C)Everett Collection/アフロ

ソ連の崩壊と共にグルジアからの支配を逃れたアブハジア自治共和国は国際的には認知されておらず、グルジア政府軍とアブハジア分離主義者の間で紛争が絶えない。1992年、ほとんどの村民が戦火を逃れるために避難する中、エストニア人のイヴォとマーガスはこの地に残ることを決める。それは、間もなく収穫の時期を迎えるタンジェリン(マンダリンオレンジと同種の果実)のためだった。そんな中、イヴォとマーガスがそれぞれグルジア軍兵士とアブハジア軍兵士を助けたことにより、敵同士の兵士が一つ屋根の下で過ごすことになり……。ワルシャワ国際映画祭観客賞&監督賞を受賞し、ゴールデン・グローブ賞外国語映画賞にもノミネートされた。

『ティンブクトゥ(原題) / Timbuktu』(モーリタニア)

『ティンブクトゥ(原題) / Timbuktu』(モーリタニア)

(C)Everett Collection/アフロ

イスラム系過激派組織が猛威を振るう、マリのティンブクトゥ。かつては黄金郷として知られ、世界遺産にも登録された地だったが、過激派の支配により、音楽も笑い声もタバコも、そしてサッカーも失われてしまった。この町で静かに暮らすカダネの一家は、彼が誤って猟師を殺してしまったことにより、過激派の法律にのっとって罰せられることになる。モーリタニアに生まれ、ロシアで映画を学んだアブデラマン・シサコ監督はアフリカを代表する監督で、映画祭の常連。シカゴ国際映画祭監督賞のほか、カンヌ国際映画祭のコンペティション部門に出品され、エキュメニカル審査員賞を受賞している。

『リヴァイアサン(英題) / Leviathan』(ロシア)

『リヴァイアサン(英題) / Leviathan』(ロシア)

(C) Sony Pictures Classics / Photofest / Photofest / ゲッティ イメージズ

アンドレイ・ズビャギンツェフ監督は2003年の『父、帰る』でベネチア国際映画祭金獅子賞を受賞したロシア映画界の俊英。舞台はロシア北部のバレンツ海を望む町。この町に暮らす修理工のコリヤは、町長から土地の買収を持ち掛けられる。町長の悪巧みにだまされないよう、コリヤはかつての友人で、モスクワで弁護士をしているディミトリを雇う。訴訟はうまくいったものの、ディミトリがコリヤの妻が恋に落ちてしまい……。海辺の小さな町にも忍び寄るロシアの急激な経済発展やモラルの変化によって、市井の人々の生活が脅かされていくさまを描いている。カンヌ国際映画祭で脚本賞を、ゴールデン・グローブ賞で外国語映画賞を受賞。

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