
部門別ノミネート作品
作品賞
作品賞 受賞

ムーンライト
受賞発表の様子......
受賞結果が誤ってアナウンスされるという、前代未聞のトラブルが勃発。先に壇上へ上がって喜びにわいていた『ラ・ラ・ランド』組だったが、実は本当の受賞作は『ムーンライト』だったことが判明。プレゼンターのウォーレン・ベイティとフェイ・ダナウェイに間違った封筒が渡されたことが原因だったようだ。「何と言えばいいか分からない」と『ラ・ラ・ランド』組を気遣いつつ、「黒人の少年少女や周辺に追いやられた人たちをインスパイア出来れば」と本作の意義を語る製作者アデル・ロマンスキー。また、「この作品を完成させることは不可能だと思った」と明かすバリー・ジェンキンズ監督は、「今このステージに立っている全員が励ましてくれた」と語り、アカデミー会員のみならず苦楽を共にした仲間たちにも深い感謝を述べた。
(協力:WOWOW/文・なかざわひでゆき)
- メッセージ
- 作品賞 撮影賞 監督賞 編集賞 美術賞 脚色賞 録音賞 音響編集賞
- テッド・チャンの短編小説「あなたの人生の物語」を基にしたSFドラマ。球体型宇宙船で地球に飛来した知的生命体との対話に挑む、女性言語学者の姿を見つめる。メガホンを取るのは、『ボーダーライン』などのドゥニ・ヴィルヌーヴ。『ザ・マスター』などのエイミー・アダムス、『アベンジャーズ』シリーズなどのジェレミー・レナー、『ラストキング・オブ・スコットランド』などのフォレスト・ウィテカーらが結集する。 作品詳細はこちら
- フェンシズ(原題) / Fences
- 主演男優賞 作品賞 助演女優賞 脚色賞
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- 『きみの帰る場所/アントワン・フィッシャー』(2002)、『グレート・ディベーター 栄光の教室』(2007・日本未公開)に続くデンゼル・ワシントンの監督第3作。原作は、1987年にブロードウェイで初めて上演されたオーガスト・ウィルソンの同名戯曲。2010年のリバイバル公演でトニー賞の主演男優賞&女優賞を受賞したワシントンとヴィオラ・デイヴィスが、本作でも主人公の夫婦を演じている。1950年代のピッツバーグを舞台に、元野球選手で今はゴミ収集の仕事で家族を支えている男と、その妻や一人息子との葛藤を重厚なタッチで描出。激しい感情がほとばしる俳優陣の熱演に圧倒される家族ドラマだ。
- ハクソー・リッジ
- 主演男優賞 作品賞 監督賞 編集賞 録音賞 音響編集賞
- 俳優として数々の話題作に出演し、監督としては『ブレイブハート』でオスカーも手にしたメル・ギブソンがメガホンを取って放つ感動作。第2次世界大戦中に銃を持たずに戦地入りし、一晩で多くの負傷した兵士を救った実在の人物をモデルに奇跡の逸話を描く。主人公を『沈黙 -サイレンス-』などのアンドリュー・ガーフィールドが熱演。自身の信念に基づき、勇気ある行動をとった兵士の物語が胸を打つ。 作品詳細はこちら
- 最後の追跡
- 作品賞 助演男優賞 編集賞 脚本賞
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- テキサス西部を舞台に、やむにやまれぬ事情を抱えて銀行強盗を重ねていく兄弟と、彼らを追うベテランのテキサス・レンジャーの姿を描く犯罪劇。庶民が借金苦などにあえぎ、地方の町が廃れゆくアメリカの“今”を切り取った骨太なドラマに、人間くさいユーモアや荒々しいアクションを織り交ぜた映像世界が、懐の深さを感じさせる一作。引退前の大仕事として“最後の追跡”に身を投じるテキサス・レンジャーにふんした名優、ジェフ・ブリッジスの味わい深い演技も高い評価を受けた。『ボーダーライン』の新進脚本家テイラー・シェリダンによるオリジナル脚本を映画化したのは、『パーフェクト・センス』(2011)、『名もなき塀の中の王』(2013)のデヴィッド・マッケンジー監督。
- ヒデン・フィギュアーズ(原題) / Hidden Figures
- 作品賞 助演女優賞 脚色賞
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- 1962年にアメリカ人で初めて地球周回軌道の飛行を成し遂げた宇宙飛行士ジョン・グレン。その歴史的なオペレーションを支えたNASAの黒人女性3人の知られざる功績にスポットを当てた実録ドラマ。3人のうちの1人で、2015年に米大統領自由勲章を授与された数学者キャサリン・ジョンソンを演じるのは、テレビシリーズ「Empire 成功の代償」のタラジ・P・ヘンソン。2017年1月に全米で拡大公開されるや、『ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー』を抜いてチャート1位に輝き、興行的にも成功を収めた。監督は『ヴィンセントが教えてくれたこと』(2014)のセオドア・メルフィ。
- ラ・ラ・ランド
- 主演女優賞 主演男優賞 作品賞 作曲賞 撮影賞 歌曲賞 監督賞 編集賞 美術賞 脚本賞 衣装デザイン賞 録音賞 音響編集賞
- 『セッション』などのデイミアン・チャゼルが監督と脚本を務めたラブストーリー。女優の卵とジャズピアニストの恋のてん末を、華麗な音楽とダンスで表現する。『ブルーバレンタイン』などのライアン・ゴズリングと『バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)』などのエマ・ストーンをはじめ、『セッション』でチャゼル監督とタッグを組んで鬼教師を怪演したJ・K・シモンズが出演。クラシカルかつロマンチックな物語にうっとりする。 作品詳細はこちら
- LION/ライオン 〜25年目のただいま〜
- 作品賞 作曲賞 助演女優賞 助演男優賞 撮影賞 脚色賞
- 『英国王のスピーチ』などのプロデューサー、イアン・カニングが製作に名を連ねた実録ドラマ。幼少時にインドで迷子になり、オーストラリアで育った青年が Google Earth を頼りに自分の家を捜す姿を追う。メガホンを取るのは、テレビシリーズや短編などを手掛けてきたガース・デイヴィス。『スラムドッグ$ミリオネア』などのデヴ・パテル、『ドラゴン・タトゥーの女』などのルーニー・マーラ、名女優のニコール・キッドマンらが顔をそろえる。 作品詳細はこちら